こんにちは、BPLaboです。
このコラムでは「男女のコミュニケーション」をテーマにお届けしています。
さて、あなたは男性と女性のコミュニケーションには決定的な違いがあることを知っていますか?
- 「人間なんだから、男も女も関係ないでしょ!」
- 「男とか女とか、そうやって区別すること自体がおかしい!」
もしかしたらそんなふうに感じている方もいるかもしれません。
でも、男と女を理解しようとしないのは、「考え方や捉え方は男も女も全く同じ」と言っているのと同じこと。
本当は「考え方や捉え方が男女一緒?そんなのありえないよ・・・」と、あなた自身も気づいているのではないでしょうか。
それを「男だから、女だからって差別しないで!」という話にすり替わってしまうとなかなか前には進めません。
よく、考えてみてください。
実際のビジネスシーンでも、実際の実生活の中でも、男と女が全く同じ感覚を持つということは極めて稀なことです。
事実・・・
女性が働く環境では、セクハラやパワハラ、今では妊娠や出産を理由に解雇されたり精神的な嫌がらせを受けたりするマタハラ(マタニティーハラスメント)などが社会問題になっています。
実生活の中では、夫婦仲がうまくいかなくなることでスピード離婚や熟年離婚など、約3分間に1組のケースで離婚が発生する事態になっているわけです。
これらの男女の問題は、男と女の考え方が根本的に異なっているところがあるということを物語っているのではないでしょうか?
男女の思考傾向を理解するということは、男だからとか、女だからとか、男女に差別的な意味を持つ話ではありません。
あくまでも、脳のつくりやホルモンなどから科学的に傾向として理解していこうとするもの。
そして、「その知識をビジネスシーンで役立てて欲しい」と、ただ願ってやまないだけの話なのです。
それでは本題へ。
まず男性にとって、コミュニケーションは主に目的を達成させる為の手段になっています。
- 意見を交わすことで問題点を明確にする
- 信頼関係を築くことで交渉で優位に立つ
- 相談では的確なアドバイスを求める
このように「何かを得たい」という目的があって、そのためにコミュニケーションをとるのが男性の特徴です。
一方、女性にとっては「自分が話をすること」「コミュニケーションの場にいること」自体が喜びになっています。
そのため、コミュニケーションの目的が明確でないことが多く、ただ話を共有するためだけにコミュニケーションをとるのが女性の特徴と言えるでしょう。
コミュニケーションにおいて女性が重視しているのは、人との関わりによる心の共有です。
ですから、コミュニケーションに利益を求める男性からすると、女性の会話に対して
- 論点が不明瞭
- 曖昧な表現が多い
- 突然話が飛ぶ
- 結論が分からない
などといった不満を感じてしまうことが多いのです。
また、「何の為に?」「時間の無駄だ」と強いイライラを覚えることもあるかもしれません。
でも、女性にはそういった男性の気持ちは当てはまらないことがほとんどです。
なぜなら、多くの女性は損得でコミュニケーションをしていないから。
女性は、ただ感情の赴くままに話をして、それだけで心が満たされる傾向があるのです。
ですから、男性の「君は何が言いたいんだ?」という質問は、女性が反感を覚える言葉になりやすいんですね。
男女の脳のつくりやホルモンについての知識がなかった以前の私は、
まさに「ザ・男性」の発言連発でした・・。
きっと、「だから男ってイヤ!」と女性からは思われていたはずです。
今思うとゾッとします。
男性の方はくれぐれもご注意ください。
実際に企業研修の中でもよく見られる光景ですが、
- 男性の意見は、「先ほどの意見を踏まえると・・・である必要性を感じました」
- 女性の意見は、「私は・・・と感じました」
といったように、
男性は「他人の意見を踏まえることで問題点を明確にし、何かを得たと話す」ことが多く、
女性は「自分の気持ちを素直に話す」ことが多いことに気づかされます。
やはり、、、
女性にとってのコミュニケーションは、「思いを共有すること」が目的であるということ、
男性にとってのコミュニケーションは、「何かを得ること」が目的であるということ。
これらの特徴は、脳の仕組みとして成り立っていて、私たちは子供の頃からずっとこの脳の仕組みを使って育ってきています。
そして、この脳の仕組みが、生活の中のコミュニケーションに良くも悪くも大きな影響を及ぼしているのです。
こうした脳の仕組みを理解すれば、
男性が「で?何が言いたいの?」と結論を急いだり、
女性が「あなたの意見は聞いてないわ」とアドバイスを切り捨てたりすることも少なくなるでしょう。
女性とうまいコミュニケーションをするには、「そうなんだ、それ、もう少し聞かせて」と話を聞くこと、
男性とうまいコミュニケーションをするには、「すごい!」「さすが!」と利益を与えること、
これだけで男女間のコミュニケーションはグッと良好なものになるということです。