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こんにちは、BPLaboです。
さて、
「あなたの隣の席の同僚は、昨日何色の服(スーツ等)を着ていましたか?」
あなたは、この質問に正確に答えることが出来ましたか?
おそらく、ほとんどの方が「よく覚えていない・・・」のではないでしょうか。
ここには、褒め上手になる上で欠かせない要素が隠されています。
それは『相手をしっかり観察しているかどうか』ということです。
当然ですが、ただ見ているだけでは、観察にはなりません。
あなたが見ている物事と、それに関わる相手がどういう関係にあるのか。
相手が身につけているものに対してであれば、「似合っているなあ」とか「大事にしているなあ」とか、意識して気にかけて見るということ、つまり『相手への関心を持ちながら見ることが観察するということ』なのです。
なかなか褒められないという人は、見ているつもりになっているだけで、実際には見ていなかったり、見えたものを言葉にして相手に伝えるということを日常生活の中で、ほとんどしていない人であることが多いものです。
それでは、いい褒め方の例として、イルカの調教師から学んでいきましょう。
例えば、イルカがジャンプするその一瞬を見計らって、調教師はホイッスルを「ピッ!」と鳴らし、すかさずお魚(ご褒美)を与えます。
言葉の通じないイルカに対して、このようなアプローチ方法で『ジャンプできたことを褒めてあげる』わけです。
最初のうちは、どうしてお魚(ご褒美)がもらえたのかが分からないまま、イルカは再び泳ぎ続けます。
それでも、イルカがジャンプをする度に、調教師はホイッスルを鳴らして、すかさずお魚(ご褒美)を与え続けます。
これを繰り返していくことで、イルカはジャンプをするとお魚(ご褒美)がもらえることを理解し、ジャンプが定着していくのです。
ここでのポイントは2つです。
- 具体的な行動を明らかにして褒めること
- その行動をしたタイミングで褒めること
イルカの調教師は、イルカがジャンプしてから5分も10分も時間をあけてお魚(ご褒美)をあげるわけではありませんから、
イルカ自身も「お魚(ご褒美)をもらえるのはジャンプをしたからなんだ」と『ジャンプをする=お魚(ご褒美)がもらえる』ということに気づけるわけです。
そして、これは親が赤ちゃんを褒めるときと同じです。
赤ちゃんの反応と同時に「手を叩いたり」「頭をなでたり」することでしか赤ちゃんは褒められているかどうかを認識することはできません。
それでは、私たちの働くシーンに戻って考えてみます。
これまでの自分を振り返ってみてください。
隣の席の同僚に対して、
- 「○○さん、素晴らしいですね!」
- 「いや~、ものすごく良かったです!」
と具体性に欠けた発言をしていませんか?
そして、褒めるべき出来事が起こった瞬間的なタイミングではなく、少し時間が経ってから、少し落ち着いてからではありませんか?
このようなタイミングで具体性のない発言を繰り返していけば、
- 「口先だけのお世辞はもう結構!」
- 「このお調子者・・」
- 「もしかして私、バカにされてる?」
- 「よくもまあ、そんな見え透いた嘘を・・・」
と相手を怒らせたり、不快感を与えてしまうことも少なくありません。
大事なのは、『目に見える部分を具体性を持ってタイミングよく褒めること』なのです。
そして、そのためには徹底的に「相手を観察する」ということが必要になってくるということを覚えておいてください。
最後にもう一つ、どんなときでも、いつでも大事になってくる『褒めるポイント』をお伝えしたいと思います。
それは、『相手の存在そのものを無条件に認める』ということです。
まさに、子を持つ親の視点そのものですね。
親は、赤ちゃんがうまく立てないからといって、決して赤ちゃんを否定したりはしません。
うまく立てなくても、うまくミルクを飲めなくても、泣き止まなくても、どんな赤ちゃんの状態であっても、いつでも愛しています。
それでは、ここでも先ほどのイルカを例に考えていきましょう。
イルカは、調教が終わると調教用の水槽から休息用の水槽へと移されます。
そして、その休息用の水槽にも、時々お魚(ご褒美)を与えるのだそうです。
つまり、「あなたは、何もしていなくても、ジャンプができてもできなくても、私にとって大切な存在ですよ」という思いを伝えているのです。
『あなたがいてくれるだけで嬉しいし、感謝している』と無条件に相手のアイデンティティに働きかけるように褒めているわけです。
ここで大事なのは、目に見えない部分に関してはいつでも認めて褒めるということです。
褒め上手な人は、まず相手の行動を具体的にタイミングよく褒め、相手との信頼関係が築けたあとは、無条件に相手のアイデンティティを認めて褒めています。
『目に見える部分と目に見えない部分を適切に使い分けていくこと』が相手を活かす鍵だということですね。